サイパンホテル

今月の特集 Vol.37

ロマンチックな夕景に乾杯!
サンセットクルージング

海に囲まれた島・サイパンは、一年中きれいな夕日が見られることでも有名。特に春にあたる4月前後は、とびきり美しい絶景サンセットに巡り会える確率が急上昇するというウワサも。ホテルの窓辺から、山の上から、ビーチに寝そべって…どこから眺めても感動すること間違い無しですが、おすすめはズバリ、海の上から!今回は、空と、海と、太陽だけの格別な夕景を楽しめる、“超”感動のクルージングツアーをご紹介しちゃいます!

 取材に協力していただいたのは「SAIPAN SUNSET CRUISE」のみなさん。サイパンで20年以上の間クルーズやマリンスポーツを催行している、老舗の観光会社です。早速案内していただいたのは今回お世話になる船、ワシントン州で建造された「Jade Lady Ⅲ(ジェイド・レディー)」。アメリカ合衆国湾岸警備隊も太鼓判を押す全長64フィート(約20m)の船体は、“海の貴婦人”のニックネームでも親しまれています。でもこんな大きな船、アメリカ本土からどうやって運んだの?「アメリカの西海岸からここサイパンまで、我々クルーが航海して持ってきたんです。直線距離でざっと11,000kmぐらいかな。頑丈さはお墨付きですよ!」とは、力強いキャプテンの談。乗客は最大149名、船内のダイビングルームには85名が入れるスペースがありますが、ツアー催行時にはお客さまにのんびりゆったり過ごしてもらうため、定員を少なめに設定しているそう。
 それではいよいよ乗船……しようとしたそのとき、N@chan!取材班のひとり・A君から衝撃の告白が!「すみません、ボク乗り物酔いするほうで……ここで待ってちゃダメですか?」。なにっ?なんでもっと早く言わなかったんだ、ばっかもーーーんっ!と、チーフの怒号が飛ぶすんでのところで、先ほどのキャプテンから説明が。「この船はカタマラン船といって、ふたつの船体が甲板で並行に繋がって出来ているんです。安定性が高くて揺れも少ないので、船酔いが心配な方にも安心して乗っていただけますよ」。緊張した表情が一気にほぐれたA君を見て、チーフも一安心。一同気を取り直して、いざ、サンセットクルーズに出発です!

船旅を盛り上げるエンターテイナー、登場!

 乗船すると、まずはとってもフレンドリーなクルーたちがお出迎え。サイパンの海を知り尽くした地元出身のキャプテンをはじめ、フィリピンからやってきた経験豊富な乗組員もスタンバイ。さまざまな国のお客さんに対応するため、多国語を使いこなすウェイター&ウェイトレスが、縦横無尽に動き続けています。船内は、家族連れやカップル層を中心にたくさんの人で大にぎわい。人気の高さがうかがえます。ちなみに主要なホテルには、通常16時半頃から送迎車が巡るため移動は楽チン。出航時刻の17時半頃までは、甲板や船内でドリンクとスナックのサービスを受けながら、のんびりと過ごすことができます。
 と、ここで何やらサングラスを掛けたひとりの男が登場。ハーフパンツ姿でギターを持ったちょっぴり怪しいその風体に、お客さんの頭の上には一様に?の文字が。しかし、何を隠そう彼こそがこの船旅を盛り上げるスーパーエンターテイナー、Mr.ジェリー!まずはごあいさつとばかりに、さまざまな国のナンバーをその国の言葉で歌い上げていきます。なんでも、日本語、韓国語、中国語、ロシア語まで使いこなすというのだから驚き!しっとりとした感じの曲でムーディーな空気を演出したかと思えば、その直後、激しいダンスミュージックで乗客全員を総立ちで踊らせる展開は、まるでどこかのロックフェスに紛れ込んでしまったかのよう。大人から子どもまで大喜びのナンバーをギター 一本で繰り広げると、あっという間に出航の 時間となりました。

絶品の船上ディナーに舌鼓が鳴り止まない!

 ガラパン・アウターコーブを出航した“海の貴婦人”の上、心地よい潮風に吹かれながらマニャガハ島近くまでクルージング。船の揺れはほとんどなく、心配していたA君も元気いっぱいの様子。みなさん写真を撮ったりクルーとの談笑を楽しんでいると、どこからともなくいい匂いが。サンセットクルーズのもうひとつのお楽しみ、ディナータイムのお時間です。
 予約時に選べる基本メニューは、USビーフをローカル風味に味付けた、ボリュームたっぷりで一番人気のアンガスビーフステーキ。マイルドな味わいで食べやすい、オリジナルBBQソースで仕上げた骨無しチキンステーキ。丁寧に下ごしらえをしたマヒマヒをグリルしたシーフードセット、以上3種類。しかも、プラス$13で、絶品ロブスターがついたデラックスメニューにアップグレードが可能!ドリンクはビール、ワイン(赤/白)、スコッチ、ウォッカ、ジュース、ソフトドリンク、アイスティー、コーヒーなど、豊富なラインナップがなんと、飲み放題。お子さま向けには、ハンバーグステーキがメインのキッズプレート、またはチキンステーキ(ハーフ)とホットドッグのBBQセットが用意されています。食事は別の場所でという人は、飲みものが2杯までついてくるカクテルクルーズがおすすめ。
 ディナーを楽しんでいるうちに、時計の針は18時を回り、空がだんだんとオレンジ色に。いよいよ、待ちに待ったメインイベントの始まりです。

音もなく沈んでゆく、情緒あふれるサンセット。


 海の上で迎える夕日は、空と海のほか何ひとつ視界を遮るものがない、特別な景色。日没が近づくにつれ、立ち上がる人、カメラを構える人が増え、みんなが一様に鮮やかな西の空を見つめはじめます。Mr.ジェリーがつま弾くギターと甘い歌声をBGMに、太陽が完全に沈み切ったそのとき。名残惜しむようなため息や、歓声、拍手など、それぞれが思い思いのかたちでその美しさに称賛を送っていました。
 「いい夕日だったね。毎日見ているけど、いつだって素晴らしい」とは、クルーの弁。「今日はグリーンフラッシュはなかったけど、いつか見られるといいね」。んっ、グリーンフラッシュって何ですか?「夕日が一瞬、緑色に光る現象のことだよ。僕も数えるほどしか見たことないな」。夕日が緑色に光るなんて、アンビリーバボー!!これを読んで参加される方が見逃さないためにも、その発生条件などを詳しく調べてみました。

奇跡の気象現象、グリーンフラッシュとは?


※参考写真:ハワイで撮影されたグリーンフラッシュ
Photo by (c)Tomo.Yun (http://www.yunphoto.net)
 そもそも日が沈むにつれて太陽が赤く見えるようになるのはなぜか。太陽の高度が下がってくると、光は地球の大気に対して斜めに入射することになり、屈折します。屈折した光のうち、波長の短い緑色の光は散乱して、波長の長い赤い光だけが地表に届くのが、夕日が赤い理由。ただし、空気がよく澄んだ夕方には、波長の短い緑色の光も散乱せずに地表まで届きます。それでも赤い光の方が強いため、緑の光は人の目には感じられません。しかし、太陽が水平線に飲み込まれていくまさにそのとき、大気の揺らぎによって緑色の光だけが残って見える瞬間が。それこそが、グリーンフラッシュの正体です。
 空気が澄んでいることのほかにも、水平線に雲がかかっていないことや、夕日があまり赤く染まり過ぎていないことなど、発生条件はかなり厳しめ。日本国内では、沖縄や小笠原諸島などで確認されているそう。滅多に観測されることがないため、サイパンをはじめハワイやグアムなどで、見たものは幸せになるという言い伝えがあるほどです。あの有名な「パイレーツ・オブ・カリビアン 〜ワールド・エンド〜」にもグリーンフラッシュが登場。航海士ギブスの「俺はこの目で何度か見た。世の中には一生見ないやつもいれば、見たって嘘をつくやつもいる」というセリフにも、その珍しさが表現されています。映画では緑の光が空を覆うように埋め尽くしますが、現実のグリーンフラッシュは日が落ちる際の、まさに一瞬。まばたきひとつで見逃してしまうこともあるので、前兆が感じられたらクルーにも確認して、絶対に見逃さないように!

最後は全員、歌とダンスで大盛り上がり!

 サンセット鑑賞を終え、船はサイパンの港に向けてUターン。しかし、宴はまだまだ終わっていませんでした!ここから先は、ふたたびMr.ジェリーのオンステージ。乗組員も総出で、乗客にダンスレクチャーがスタート!船室にいたお客さんも全員甲板に出て来て、みんなで夜の海に向かってダンス、ダンス、ダンス!涼しい船上でもしっとり汗をかくくらいの、相当な盛り上がりようです。誕生日やハネムーンの方がいれば、その人に合わせたお祝いや歌のプレゼントがあったりと柔軟に対応してくれるので、なにかの記念で参加される方はぜひ、相談してみては?
 約1時間半に及ぶディナークルーズも、これにてお開き。船を降りる前にみんなで記念撮影。そして、すっかりみんなのアイドルになったMr.ジェリーにお別れのハグをして、船を後に。振り返ると、いつまでも手を振ってくれるキャプテンやクルー達の姿が。いつの日かの再会を、心の中で約束する取材班一同なのでした。次の機会には、きれいなグリーンフラッシュが見られますように。


※すべてのコースにホテル送迎付。
※金額は変更になる可能性があります。必ずご予約時にご確認ください。

サイパン サンセットクルーズ
【お問合せ】
234-8230/8231/8234
Sunset.cruise@saipan.com
http://saipan-sunsetcruise.com/
※お申し込みはお電話、E-mail、またはご利用の旅行会社窓口まで。

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