2011年9月
真夏の中村あゆみ Vol.9
持ち前のハスキーボイスで多くの人々を魅了し続けるロックスター・中村あゆみ。何事にも興味を抱き、まずはトライしないと気がすまない、という性格の彼女。実は最近、どっぷりハマっているスポーツがある。ゴルフだ。多忙なスケジュールの中、やっととれたお休みの日のほとんどを芝のうえで過ごすというから、かなりの熱の入れよう。その一日をご一緒させていただくことになった。
前日は遅くまで仕事だということで、ちょっと遅めのスタートかと思いきや、早朝7時に東京を出発。9時過ぎには1ホール目のティーグランドに立っていた。赤ティーではない。男性と同じ白ティーだ。第一打から見事なスイング、飛距離がグングンと伸びていく。ちなみに僕は、というと緊張のあまりダフッてしまった。真夏の太陽の下、この日は特に猛暑日でぶっ倒れそうなくらい暑い。そんな中、噴き出す汗も何のその、パッパと進んでいく姿はまさにパワフル&タフネス。 まるで端から端まで駆け回る、彼女の熱いステージを観ているようだ。しかも、調子が悪いと言いながら、予想以上に上手い。途中ランチ休憩を挟んだ後、後半戦もサクサクと進み、 あっと言う間に最終ホールを迎えた。その時である。「もう9ホール回らない?まだちょっと打ち足りないんだよね」。
僕は全身ヘトヘト。でも、負けちゃいられない、とばかりに「あ、いいね」と思わず強がってしまったが、タイミングよく夕立に助けられ、無事に終了となった。 「ゴルフ場って緑がいっぱいだから好き。山とか池とか森とかね。こういう自然のある場所に来ると、生きてるって実感するんだよね。力をもらっている感じ」と彼女は言う。その言葉からふと、7月23日にリリースしたアルバム『1966628』の中に収録されている‘愛してるよNiPPON’という曲を思い出した。「世界から注目されてきた日本が、震災をはじめ大きな打撃を受けてるでしょ。でもね、逃げ出すわけにもいかない。生まれ育った国だから大切だし、愛しいし。そんな日本が少しでも元気になるようにって作ったの」。うさぎお~いし…の「故郷」のメロディーからはじまるこの歌、聴いていうるちに故郷がまぶたの裏に甦り、体の芯から力が湧いてきた。よし!次回はたっぷり1.5ラウンドだ。サイパンにいいコースがあるから、そこで勝負しましょう、あゆみさん。