真夏の中村あゆみ

2017年7-9月

真夏の中村あゆみ vol.42

 去る6月24日、今年の中村あゆみのバースデーライヴは名古屋で開催された。題して『Rock Alive in NAGOYA~Birthday Special!!!』。その1週間前のことだった。‘今日は最終リハーサルで赤坂のスタジオにいるよ~’と本人から。僕は1も2もなくカメラを片手に急行した。
 バレーボールもできそうな広大なスタジオ。そこに本番のステージ同様、様々な機材がレイアウトされ、バンドメンバーが真剣に音を合わせていく。舞台監督、音響・照明スタッフ、マニュピレーター、ローディー…客席からは見えないが、ステージ裏では実はたくさんのプロフェッショナル達が走り回っている。それが一望できるリハーサルは、最終段階とあって半端ない緊張感に包まれていた。
 休みなく進むリハーサル。どこかにインタビューできる切れ目はないものか…そう思っていた矢先のことだ。「ギターの調子が壊れたので修理したいとバンドマスターからのラッキーな申し出。しばし休憩時間に入ることになり、ようやく彼女に話を聞くことができた。「6月上旬にサイパンに遊びに行ったんだけど、しばらく行かない間に、ずいぶん変わったよね?生きていくには時代と共に変わらなきゃいけないこともある。でも、サイパンらしさは無くさないでほしいな。いつまでも変わらないもの。最近、それがとても大切に思えるんだよね」。デビュー32年。その頃のMVが使用されるこのライヴ、確かにずいぶん大人になっているし、当時の声よりもグッと円熟さを増している。けれども、どうゆうわけか、僕らの目に映る中村あゆみは、あの頃と少しも変わらない。‘中村あゆみ’らしさ。きっと、そこにブレがないからに他ならない。
 「今年も川崎クラブチッタでLIVEやるのかな?」「そうなの!去年の大成功に引き続き、ぜひ、今年も…ということになっちゃって。変わらない‘中村あゆみ’を大切にしながらも、新しいバリューをいかに構築していくか。サイパンの今のテーマと同じだね(笑)ぜひ楽しみにしててね」。10月7日(土)、川崎クラブチッタ公演。詳細はまだ明らかにはされていないが、大興奮のスーパーライヴになることは間違いないところだ。

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