真夏の中村あゆみ

2014年6月・7月

真夏の中村あゆみ Vol.29

この連載企画がスタートして初めてサイパンを訪れた中村あゆみ。以来、5度目の来島となる今回は、前回同様、ゴルフ対決からはじまった。舞台は‘ラオラオベイゴルフ&リゾート’EASTコース。僕にとっては待ちに待ったリベンジマッチだ。「このコース、最高だね。景色も抜群だし、スコアなんかもうどうでもいいって感じ」。緊張感のない彼女の表情を見て直感的に、これは勝てる!と思った。が、その3時間後、僕は圧倒的な実力の差にひれ伏すことになる。夜はレストラン『N@chan!ち』でバーベキュー。本日の‘完敗’に乾杯することと相成った。

「ハンバーガーとバーベキューは、やっぱりN@chan!ちが一番ね。それに、この激ウマのドレッシング。これがまた最高なのよね~。大皿に盛られた千切りキャベツを一人でペロリと平らげたと思ったら、にこり!と笑顔で「おかわり!」。パワフルなステージ、卓越した運動神経=かなりの肉食系?と連想しがちだが、目の前にいる彼女は、まるで愛くるしい草食系小動物。ゴルフ場で見せた男顔負けの、あのドライバーの飛距離が嘘のようだ。それにしても、このままではカッコ悪すぎる。何とか名誉挽回を…と、さり気なく自分の得意な分野へと誘ってみた。「明日は体験ダイビングやってみない?」「え? 怖くない? 大丈夫かな?」「あゆみちゃんの運動神経なら問題ないよ!!」。

翌朝、ピックアップバンの荷台に乗り込み、いざ、ラウラウビーチへ。朝陽を浴びながらキラキラとなびく金色の髪。ワイルドなスタイルが、実によく似合う。そんな彼女も、さすがに海の中では…ほら、予想通り!と言いたいところなのだが、実際に潜ってみると、まるで水を得た魚。マーメイドのように、アジの群れと戯れていた。

最終日、満天の星が降り注ぐ夜。「来るたびにサイパンが好きになっちゃうんだよね。なんでだろう」。空を見上げながら、独り言のようにつぶやく彼女。「キラキラしたものが周りにあると見えにくかったりするけど、幸せって、シンプルなんだよね。それに、みんな、なぜか遠いところに目を向けてしまう。本当は、手が届く、すぐそこにあったりするのにね」。この旅で何を得たかは定かではないが、その横顔には、幸せの意味を確信した安堵感が滲んでいた。

真夏の中村あゆみ 中村あゆみオフィシャルチャンネル
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